2009年10月29日

左前

 左前、どうして商売がうまくいかなくなることを左前と言うのだろうか。
 あなたはご存じだろうか。
 広島県大竹市在住の小沢さんがこのたび本を出版された。
 「暮らしの左右学」。東京堂出版。ぜひ読んでみてください。

 少し前、「小沢さんの出版記念パーティーをやるが来ませんか」と
案内をもらい出かけた。ごくごく小規模におこなわれた。
 大規模なのは近々やる予定のようだ。

 小沢さん 「いろいろなところで左右の問題を持ち出すと話が
盛り上がるんですよ。それだけみんなの中にみぎ、ひだりに関心が
あるってことがよく分かるんです」。
 「学者の視点からではなく一般人の視点から専門家からすれば間違って
ることもシロウトの立場からなら何でも言える、と出版社を探して
いたんです」。

 昨日、本が届いたのでさっそく読んでみた。
 中国では小さな子供を抱っこするとき袋を使用するようだ。(都市部
は違うかもしれない)。

 首から袋をさげて、その中に子供を入れて抱っこする。それがみな
左に、こちらから見ると右側に抱っこしている。「心臓の位置と関係
しているのではないかと言われている」、だらしい。
 小さな子供は生まれてからしばらくは母親とものすごく近くで
暮らしてるということになる。

 日本のお侍はどちらに刀をさすだろうか。
 時代劇をご覧になった方ならなんとなく分かるだろう。右利き用に
なっていることが分かる。刀をすばやく抜くときに着物が邪魔にならない
よう刀のところがフリーになる着方をしていることが分かる。
 ボクたちの暮らしの中に昔の名残が息づいていることが分かる。
 なぜ商売がうまくいかなくなることを左前と言うか。本をご覧に
なってください。

2009年10月28日

洗車

 毎週火曜日は洗車の日と決めている。ガソリンを給油する日でもある。
 このごろほんとにセルフの店が増えた。セルフというのは自分で給油
するということだ。

 まずセルフのためのカードを買う。店によっても違うが高くなるほど
ポイントが高くなる。いつも1万円のを買う。3万円のを買うと
1リッターあたり2円安くなる。店によって違う。
 タッチで操作するようになってる。

 「カードをお入れください」(音声)
 「油種を選択してください」(音声) 
 「満タンですか、満タンでよろしければ表示を押してください」(音声)
 「表示した内容でよろしければ確認ボタンを押してください」(音声)
 「燃料油キャップをあけ、静電気除去シートに触れてから給油をはじめて
ください」(音声)。

 給油ホースのところには大きな文字で「レギュラー」とか「軽油」
とか書かれてる。まだやったことはないがたぶん間違った燃料ホース
は持ち上げられない仕組みになってるんじゃないだろうか。

 前に給油した人の「32.6」とかの表示がまだ残っていて、それが
消えてから給油開始。ボクはいつも前回給油したときに走行メーター
をゼロにするから何リッターくらい給油するか分かってる。
 昨日は29.8。走行距離は310キロだった。
 いつも310を29.8で割り算して燃費を計算する。

 そして洗車だ。
 ここも完全自動化されてる。
 「プリペイドカードを挿入してください」(音声)「洗車メニューから
お選びください」(音声)「選択されたメニューでよろしければ確認
ボタンを押してください」(音声)になる。

 メニューには850円から150円まである。なぜだか「150円」
のは汚れが落ちない気がして選ばない。これは店の戦略か。
 そのうちボクは出会った人に「油種を選択くてください」とか言う
ようになるんだろうか。または「よろしければ確認ボタンを」とか。

2009年10月27日

トランクス

 トランクス一枚1100円なりー。このごろトランクスはいつも一番
高いのを買うことにしてる。いつも買うお店に行き一番高いのを買う。
 決してぜいたくってわけじゃないと思うよ。トランクスとインナー、
シャツとかだけね、高いのは。

 それまではいつも「3枚1000円」とかそういうのを買ってた。
 なんとなくお得って感じがうれしかった。だけどトランクスなんて
そんなにたくさん要るものじゃない。せいぜい10枚くらいだろう。
 インナーにしたって費用としてはあまりかからない。

 なんていうのか、人間にはどこか一点、すごく豪華って必要なんじゃ
ないかと思う。全てにおいてこだわるのではなく、一点だけこだわる。
 昔は「男のアイテム」ってのが存在した。
 「ジッポのライター」とか「どこそこの万年筆」「欧州車」「大きな
アメ車」などなど。だけれども昨今はタバコを吸わない人も多いし
車にこだわりを持つ人も少ない。万年筆じゃなくてもボールペンで
しっかりしたのがいくらでもある。
 「大人の男の気品ある一品」みたいなものがないんだよね。

 それで、なんとなく、こうした一品というのは男が社会にうってでる
ときに必須の小道具だったんじゃないかと思う。それが今、なくなって
るんだよね。
 「別にそれはそれでいいんじゃないか」って意見もありそうだけど、
なにか一つ、とてつもなく高い品物を身につけることはやはり大切な
ことなんじゃないかと、考えている。

 先日、ある会合があり出席してきた。
 やはり大人の会合なので(当たり前だ)みんなスーツとかそういう
のを用意していた。前夜、バカ騒ぎしていたのでつい、その雰囲気の
ままかと思いきや、違ってた。こうした装いでその場の雰囲気をかえ
きちんとしたものにできる。それとトランクスとどう関係あるのか。
 今、自分は破れたトランクスをはいてる。昨日から気づいていたけど。
 これではいかんということなのだ。お外に出られないだろ。お外に。

2009年10月26日

ピラミッド

 文章で何度も説明されるより一度実物を目にしたらすぐに了解できる
ことってないだろうか。
 ボクは子供のころからツタンカーメンが好きでよく読んでいた。そして
もちろんピラミッドやスフィンクスにも興味があった。ギザにある
三つのピラミッドについても大いに関心があった。

 現地を訪れるとまずはピラミッドの右側にバスをつけ、右に右に
歩いていく。三つのピラミッドがさまざまな角度で見られる。
 凝った仕掛けがほどこされていた。

 ピラミッドからくだってそこにスフィンクスがあった。スフィンクスと
ピラミッドがこんなに近くにあるとは思わなかった。それまで散々そんな
記述を読んでいたはずなのに。ただ、これにて一発で頭に入ったな。

 さて。
 そのピラミッドだが建造方法についてはさまざまに言われている。
 ピラミッドというもの、どんな発想をめぐらしてもいいところが
すばらしい。

 あなたはどんな方法で作られたと考えますか。
 一般的には「クフ王のピラミッド」と呼ばれているものが一番大きい。
 内部にはたくさんの空間があると言われている。ひょっとすると
これらの空間があの建造物を支えているのか。

 ボクは以前、このピラミッド内部に入ったことがある。有名な上昇
通路、上に行くほど狭くなる場所、王の間と呼ばれる空間、女王の間と
呼ばれる空間を見学した。

 思うに王の間は地上60メートルの場所に存在している。ボクが思うのは
建造当初から王の間は建造計画に入っていたに違いないと考えている。全体的な
プランができあがってから建造に取り掛かったのではないか。

 ボクが子供のころ読んだ本には「ピラミッド内部は乾燥していてネコの死体が
腐らない、カミソリの歯の切れ味がよくなった」などあったが、実際に訪れて
みると中はもうもうとした湿気に覆われていた。
 人間を多く入れ過ぎていたのかもしれない。たまにはピラミッドが
どのようにして建造されたのか空想してみてはいかがだろう。とても
楽しいと思うよ。

2009年10月23日

作用

 中学生のときだ。「サンズイのつく漢字がいくつ書けるか」やった
ことがある。漢字の漢、池田の池、温度の温。
 あなたもたまにはやってみたらいかが。
 中学生くらいだと7つとか8つくらいしかでてこない。知る、知らない
より頭から出てこないといった方がいい。

 ほかの場面ではいくらでも使っているのに、改めてサンズイだけ
取り出すのはとても難しいから不思議だ。
 脳みそからの抽出方法が違うってことなのかな。
 ほかのキヘンとかリッシンベンもやることはやる。だがこちらは
サンズイよりもっともっと早く行き詰まる。

 あるとき、漢和字典を引っ張り出して探してみることにした。これには
サンズイのコーナーがあるから。
 するとサンズイは480個くらいあった。
 「とりあえず漢字にサンズイをつけるとそれも漢字になる」だったな。
 ボクは480個のうち10とか14とかそんなレベルだったことになる。

 ま、これも繰り返しているとたくさん出てくるようにはなる。
 こんな下敷きがあったからか、高校になったとき現代国語の時間に
いつも漢字の小テストが出題されたが最初から最後まで満点で通す
ことができた。
 っていっても出題範囲は決まってて、漢字にするのが10、読みがな
を書くのが10、ってだけだけど。

 ただ自分の中で「これだけはきちんとやりたい」みたいな感覚が
あった。「ひょっとするとずっと満点か」もね。
 ほかの教科をほったらかしにしてでもできるからね。
 「選択と集中」だ。
 しかし。サンズイはおもしろい発想かもしれない。頭の引き出しが
違えばなかなか出てこないわけで。ボクたちがよく忘れ物をする
のもこういう作用が関係しているのかもね。

2009年10月22日

お寿司やさん

 昨日、本屋さんの店頭で「すきやばし次郎、寿司を語る」っていう
文庫があったので買った。聞き書きみたいだ。
 ボクは最近、知ったのだがすきやばし次郎という名店があるようだ。
 寿司にのめり込んで半世紀以上。
 このごろ寿司屋さんの話がとてもおもしろくよく読む。

 寿司屋さんってとても難しい存在だ。
 なぜなら、あなたはこれまで何度、寿司屋さんを訪れたことがある
だろうか。寿司屋さんというところは行く人はよく行くが行かない
人は全く行かない場所に違いない。この場合、クルクル寿司は入れない。

 クルクル寿司はだれにもお寿司をおいしくいただくことには大きく
貢献したが、寿司の持つ意味合い、その深いワザみたいなことからは
かえって離れさせてる気がする。見えなくさせているんだな。

 食べ物のマンガで「そのお寿司屋さんがうまいかどうかを判断する
にはギョクを頼むに限る」と描写されていた。ギョクとは卵のことだ。
 普通、「お寿司屋で卵なんて頼まないよなー」と思うはずだ。
 ボクもそう思った。だが、お寿司屋さんの肝は卵に凝縮されてるようだ。
 ま、マンガのことなのでどこまで本当かは知らないが。
 しかしなにか一つで全体が知れてしまうことってありそうな気もする。

 あるお寿司屋さんの書かれた本にこんな記述があった。
 本の巻末に当たるところに
 「何月から何月までコハダ」
 「何月から何月までアナゴ」などと。
 これを見るとお寿司屋さんというところが「四季をいただく」「日本を
いただく」ことがよく分かる。文化を発信する場所だったわけだ。

 さて、あなたはどうだろうか。
 お寿司屋さん、行くことありますか。
 ま、高いのは高いですよね。だけどたまには少し無理をして本格的
なお寿司屋に行くことはとても大切かもしれませんね。このごろこうした
本がたくさん出版されているのは見直しの機運が盛り上がっているのかも。

2009年10月20日

スズメバチ

 ブーーーンブーーーン。すさまじい羽音。ブーーーンブーーーン。
 先週、山の中を歩いているとなにかが手に当たった。かなりの質感
があった。左目のはしにとらえたものは、スズメバチだった。
 ごつい。大きい。「これはまずい」と思って必死になって駆け抜けた。
 どうやら追っ手はやってこないようだった。

 そして。先週の土曜日。
 同じ場所でのこと。一匹のスズメバチが飛来している。「いたいた」、
通り抜けようとすると、二匹、三匹と飛来してくる。まさか、襲われて
いるのか。思わず後ずさりした。

 少し落ち着いて観察すると上から下に飛来するもの、下から上に飛来
していくものとある。別にだれかをつけ狙ってるわけでもなさそうだ。
 山道の右側に吸い込まれるようにいなくなる。

 ハハー。どうやら巣があるみたいだ。
 目で確認はできないが山道のすぐそばにちがいない。
 常に三匹くらいが飛来する中、通り抜けるのはなかなかにヒヤヒヤ
ものだ。頃合いを図って「せーの」で通り抜けた。

 スズメバチは今の時期が一番どう猛になるそうだ。十分に注意したい。
 何日か観察して分かったことをここで書いてみたい。
 スズメバチやほかのハチもどうやら黒に引き付けられるところは
あるみたいだ。できれば黒い服は避けたい。羽音がすさまじく恐怖感
にかられるがなにかで追い払ったり、追いかけたりすることはやめた方が
いい。あちらは攻撃態勢に入っているとは限らない。

 もし攻撃されたら一目さんにそこから離れることを薦めたい。
 うずくまったり、身をかがめるより一刻も早く現場を離れるべきだ。
 ボクも経験があるが中学、高校生くらいだとハチの巣を見つけるとあまり
意味もなく攻撃することがある。よって自分が刺激を与えたつもりは
なくとも攻撃されることはあると考えておいた方がいいだろう。

 ボクは普通のハチに襲われたことがあるが移動のスピードがとても
早くて焦った。駆け抜けるくらいの早さで離脱するつもりでちょうど
いい。

 その場にとどまることだけは決して避けたい。先日、聞いた話では
マムシにかまれた人もいるそうだ。マムシは毒蛇だ。刺激を与えなければ
襲わないと言われているが、無意識に彼らのエリアを歩いていることも
考えられる。こちらも注意したい。

2009年10月19日

目の前

 土曜日の夕方、ある方を招いてお話を聞かせていただいた。ま、講演会
といった形ではなく、座談会みたいなものだ。
 招いた方を紹介しようと思うのだがなかなかに難しい。

 一般的には
 「どんな業績があるのか」
 「どんな会社を経営しているのか、していたのか」
 紹介するって言うくらいだからなにかあるはずだと。だが、そういう
ものはないがすさまじく優れていると断言できる。

 よく「桶の中身は桶より大きな人間にのみ見える」と言われる。
 または「象を部分的に触ると(綱のような生き物)(ヘビみたいな
生き物)(ウチワみたいな生き物)と表現できる。部分的に観察
すると全体が見えてこない」とも。
 この人物は要するにそういう存在で、対等もしくは、上から見下ろす
ことはすさましく困難だと、ボクは考えている。

 なのでボクはこの人物と口論など全くしたことがない。
 初対面のときから「あ、こりゃ負けてるわ」と思った。ケンカで言う
と「負ける相手とはケンカをしない」だ。

 印象に残った言葉を挙げておこう。
 ボクが「この方は名刺の数が3000を越えている」と紹介したとき
のことだ。みんなから「どうしてそんなに増えたんですか」「どの時点
で増えたんですか」と質問がでた。

 「あれは幾何級数的に増えていくんですよ。目の前にいる人に(あれ
を手伝ってあげよう)(これこれこういう人を紹介してあげよう)
とやってあげていると(おい、ここにこんなんが(こんな人)おるぞ
とどんどん紹介が紹介を呼んだのよ」。

 「目の前の後ろの人に便宜を図るのではなく、その人に図ってあげると
断っても断っても人がやって来る」。よく聞く話だが知り合いが細胞分裂
したみたいにたくさんいるこの方から聞かされると「うーーーん、なっとく」。
 ただ、言葉として聞かされると単純だが実践となるとどうだろう。

 ま、ここまで書けばだれのことか分かる人は、意外とたくさん
いるんですよ。この方は。
 ほかにも「人間が把握できる人数は(認識)(顔と名前)あまり多くな
いですよ、やってごらんなさい。年間に100人くらいです」も実際に
実験された方の言葉だから、とても大きい。

2009年10月16日

ヒューマン

 こんなことを感じたことはないだろうか。
 それは「ある人から誘われて出かけるといつも決まって出会う人
がいる」ものなのだ。これは「ある会」と言い換えても同じだ。

 いつだったか、ある会で女性とお会いした。その女性は「わたしは
この会だけには参加するんです」ってことだった。
 不定期に開かれる勉強会を兼ねた食事会、みたいな感じだった。

 ボクはつくづく思った。
 「この女性に会うためにはこの会に参加しなければならないんだー」って。
 これは改めて考えてみるとてもおもしろいと思う。

 人にはみんな輪の広がりみたいなものがあり、その輪っかの中に
入るとそこでしか出会えない人たちがいる。その輪っかから出て
こない人たちがいるんだ。

 少し前はサラリーマンにこういう人が多かった。
 酒席はもちろん会社の同僚と、話す内容はもちろん仕事のこと。

 そんな人に話しを聞くと
 「いつも決まった店で、決まったものを食べるのだと」言う。
 「一々、店を替えるのはめんどくさい」そうだ。ま、その気持ちは
よく分かるけどね。

 ボクも店を替えるのはめんどくさいと思う反面、また違った店では
どんなものがいただけるのかと興味が強かったりする。
 人にはどこか安心していたいところがあるらしい。
 「いつもの仲間」「いつもの話し相手」「いつもの店」「いつもの
マスター」「決まった話題」。

 もちろんボクもそれが安心で楽しいのは分かってる。だけれども、
どこか「よその輪っかも気になるなー」なのだ。

 確かにその輪っかではどんなことが話されているのか分からないし、
話題についていけるのか難しいところではある。確かなことは世の中には
この輪っかから出てこない人たちが想像以上にたくさんいるという
ことなのだ。

2009年10月15日

奥行き

 実は、樹木というのは奥行きを作ることができます。当然かな。
 うちの自宅の裏庭にたくさんの樹木が生えていた。もともとは
父親が友人からいただき植樹したものだと聞いている。

 内容は「クロキ」だったっけ、葉っぱにトゲトゲがある木、
細かい葉っぱが生える木などなど。
 ある日、これらの樹を切ってしまうことにした。
 なにかさっぱり感がなく薄暗かったし。

 で、ノコギリを持ち出してギコギコ始めた。
 およそ樹齢30年の樹はボクをあざ笑うかのように、幹についてる
小さな枝を落とすのが精一杯だった。大きな幹には4センチくらいの
へこみを作ることしかできなかった。くっく、なさけな。
 たかだか20センチあるかないかの樹木を切り倒すことさえできなかった。

 途方に暮れて電話したのは「シルバー人材センター」だった。
 ここは着手前には料金の算定ができない。
 切り倒して処分して処分費用と合わせて請求される。費用は2万円
くらいかかったかな。
 おかげできれいさっぱり。

 向かいのお宅がよく見える。と、ここでおかしなことが起こった。
 やけに向かいのお宅が近いんだ。「あれっ、こんなに近かったっけ」。
 これまで木と木の間から見ていたのが距離が近くなった気がする。

 樹木は凹凸があるせいなのか近くでも遠くに感じさせる効果があるみたいだ。
 そんな思いを頭に山を歩いているとよく分かる。樹木が生えてない
とやはり同じように近くに感じられる。これは逆に考えると隣のお宅
が近いときは樹木などを植えると余裕が取れるということになる。

 今、自宅からサルスベリが隣のお宅に侵入しつつある。あれを
切るかどうか考えてるところだ。どうするかなー。

 「庭に樹木」は案外いろいろと考えられてるってことかな。昔の
日本では「子供が生まれると桐(キリ)を植え、その子が巣立つごろに
家具に仕立てて持たせる」そんな考えもあった。最近は聞かないけどね。
 これってなにか「アルバムを持たせてやる」、みたいで少しかっこいい
って思うね。日本ならではの話しだな。

2009年10月14日

北海道

 いつだったか、なにげなくあるスーパーで農作業の道具を買った。
 農協、今のJAがやってるところだ。産直市みたいなスペースもあり
取れたての野菜が並ぶ。場所としては島根県平田市と出雲の中間くらい。
 うちはこの近くにお墓があるから墓参に行ったついでにお買い物を
することが多い。

 先日もたくさん買った。必ず入れるのがアスパラガス。好きなんだ。
 実はアスパラガスってかなり前は缶に入って売られていた。まだまだ
少なかったんだろうと思う。缶入りより生の方がずっとおいしい。

 なのでこのスーパーは野菜も売られているが農作業の道具や肥料、
苗なども売られている。そこで買った道具はこれ。

 北海道などで使われてるようなやつ。草にグサッとさして持ち上げるやつ。
 ただ、フォークの先があまり長くない。北海道のは30センチ、これは
10センチくらいだ。

 当初は使い方に困っていた。雑草があまりにもすごいので対処する
ため買ったがうまく作業できない。

 頭の中に「こんなはずじゃなかったのに」が広がる。お金の問題ばかり
じゃなく「用途のないものにお金を支払った」ことに対する腹立たしさ
みたいなものがわきあがる。

 それからしばらくはほったらかしになってた。
 ある日、
 「そうそう、これがあったな」と引っ張り出す。

 自分の頭の中には雑草がこれにて引っこ抜かれ集まる、があったが
そうはならない。北海道(名前は分からない)で雑草の上に乗せ
かき集める動作をする。すると雑草はこんもりと真ん丸になって
集まってくる。

 丸い筒ができあがった。雑草の筒。一つ一つの雑草を引っこ抜くの
ではなく全体をよせ集める気持ちでやるとうまくいくみたいだ。
 今、北海道は強い味方になってくれている。これまでの一本一本雑草を
引っこ抜く作業がウソみたいだ。雑草で困ったるあなた、道具を
見直すことも大切かもしれませんよ。

2009年10月13日

赤貝

 墓参りのついでに赤貝を買ってきました。これを買うとつくづく
地域ってものを感じるんです。
 この赤貝はよく寿司屋さんで見かけるあの赤貝ではなく、もっと
ずっと小さなものです。同じ貝なのかもしれませんが。

 で、たとえば山口県、とか広島県の方々に「赤貝って食べますか」
と質問すると「寿司屋で食べますよ」、そんな返事をいただく。

 「いや、この赤貝は煮て食べるんですよ」。けげんな顔をされる。
 確かにこちらのスーパーでは見たことがない。
 島根県独自の食べ物なのだ。

 この赤貝を醤油ベースで煮込んで食べる。カラは開くので食べる
ことはめんどくさくない。ただ、こちらの人はだれも食べないので
食べ方も、そのものすら置かれていないのが現状だ。

 島根県平田市にあるスーパーに入った。
 こちらの人は地名を「うんすう、ふらた」と言う。「雲州平田」が
こうなまる。

 たまにだが赤貝を買ってきて周囲の人にふるまうことがある。
 食べるとみんながみんな「意外においしい」と口にする。貝を
煮て食べることに違和感を感じるようだ。

 ちなみに、この日買った赤貝は島根産ではなく「博多産」だった。
 前回は「岡山産」だった。産地から「食べる習慣のある地域」に
出荷されるのだ。山口県とか広島県ではだれも食べないからそもそも
店頭にもないし出荷もされない。

 こうしてみると食文化というものは意外な広がりがあると思う。
 これって街起こしに使えるかもしれないね。その地域では食べられて
いるがよそでは食べないもの。

 知人がこんな話をしてくれた。
 「宇都宮のギョーザってこの前食べたけど、驚くほどおいしかった」と。
 宇都宮はギョーザ消費日本一を誇ってる。誇ってるだけのことは
あるのだ。「この地、名産」とか書いてあるとつい食べてみたくなる。
 あれと同じかもしれないね。

2009年10月 9日

注文

 ゆうべ、あるお店に食事に出かけた。
 コース料理をお願いしてあったので黙っていても次から次に料理
がだされる。三つ目だったか、「カモの蒸しもの」がだされた。
 これは前回もいただいてとてもおいしかった。

 カモが皿に並べられその上にオニオンスライスが乗っかってる。
 前回はあまり意識せずカモだけ取って食べていた。その上の
オニオンは「刺し身のツマ」の扱いだった。

 ところが。
 このカモにオニオンスライスを乗っけて食べるとやたらとおいしい。
 そうかー。そういうことだったのかー。

 そこでゆうべはみんなにも「これはこうやって食べるとおいしいよ」
と教えてあげた。
 みんなもおいしいおいしいと言ってくれた。

 さて。話はここからだ。
 好評だったせいかオニオンスライスのみなくなってしまった。
 皿に残るカモ、カモ、カモ。

 あなたはこんなときどうしますか。
 ボクは初めての注文をおこなった。
 お店の人に「ねーねー、このスライスだけくれない」って。
 すると店員さん、「皿に乗せて盛り付けなおしてきますね」と。皿が
さげられた。
 今度はどっさりオニオンが。

 こういうこと、しますか。やったことありますか。ボクはなかった。
 「これこれ、こういう料理をお願いします」と注文するとだされた
ものをそのままいただく、がこれまでだった。

 刺し身のショウユがなかったりするのとはまた少し違うからね。だけど
たったこれだけのことでおいしく感じられるんだからぜひ注文してみてほしい。

 飲食店とボクたちの関係ってかなりお仕着せの部分が強いと思う。
 こちらがもう少し能動的に動くとおいしいものがもっとおいしく
感じられるんじゃないかな。「あたためなおして」「ドレッシング
が足りない」もっともっと思いつくまま提案してみてはいかがだろう。

2009年10月 6日

日常3

 ボク 「海の中ってさー、なにかとんでもない光景ってあるの」
 漁師 「タコはすごいですよ。タコは絶滅しないでしょうね。
すさまじい生命力ですから」「タコは儲かるんですよ。タコ御殿が
建った人もたくさんいますよ」

 ボク 「そうかーどうもタコってあまり儲からない印象があった
けど、そうなんだー」。

 漁師 「タコの生命力はすさまじいものがあります。タコって
仲間を食べちゃうんです。魚って早く泳ぐからつかまえられないじゃ
ないですか。だから仲間、果ては自分の足まで食っちゃいますから。
あと、あいつらはアワビを食べちゃうんです。高いものを食ってる」。

 漁師 「漁をしているとですね、海底になんだかボコッボコッと
沈んでるんですよ。あれ、タコなんですよ。タコの頭だけがゴロゴロ。
食べられて頭だけ残ってるんです。そこら中、頭だらけのことも
ありますよ」。

 ボク 「どうもタコって庶民の食べ物って感じがして、だからその
漁師もあまり儲からない感覚があるんだけど、違うんだね」。
 漁師 「生命力がすさまじいですから、資源の枯渇の心配を
しなくていいんですね」。

 ボク 「あなたのところはアワビとかサザエでしょ。資源対策は
しなくちゃいけないんじゃないの」。
 漁師 「やってますよ。総額を決めてアワビにいくら、サザエに
いくら、ウニにいくら、って。放流するんです」。
 ボク 「えっ、ウニも」。「そうかー、ウニの放流かー」。

 ボク 「しかし、アワビって取ろうとするとしがみつくじゃない、
プロはそういうときどうやって取るものなの」。「あれはナイフか
なにかでこじあけないと取れないよね」。
 漁師 「池田さん、よくご存じですね。その通りなんですよ。
いやー参ったなー、ここでこんな話をするなんて」。

2009年10月 5日

日常2

 ボク 「冬って、海は寒いの」
 漁師 「寒いに決まってるじゃないですか。水温11度くらいですよ」。
 と聞かされてもピンとこない。海は夏しか知らないからなんとなく
冬もあのままかなと。

 潜りと聞くと「あの潜水服を着て」とか「宇宙服みたいなやつ」
「空気が送られてくる」とか想像されるだろうが。

 ボク 「ボンベは背負うの」
 漁師 「いえ、使わないんですよ」

 ボク 「え、素もぐり。何分くらい潜れるの」
 漁師 「なにもしなかったら3分くらいですかね。だけど潜って
抱えてくるのは30秒くらいですよ」。
 漁師 「あの潜水服って邪魔なんですよ。潜って獲物を取ってくる
のは潜水服じゃなくて、ここ(腕をさして)ですから」。

 ボク 「怖い目とか遇ったことないの」
 漁師 「ありますよ、たくさん。釣りの釣り糸があるじゃないですか、
あれにからめとられて身動き取れなくなったこともあります」

 ボク 「そういうの、ナイフとか所持してないと危ないよー」
 漁師 「すぐさびるんですよ」  ボク 「そうか」。

 ボク 「何年か前、漁師がサメに襲われる事件があったよね」
 漁師 「そうです。あれはまず先に入った者がサメの大群を見つけて、
それを知らせはしたんですけど、次が入って。あれ、遺品とかなにも
なかったんですよ。オカ(家)にあるもので代用したって言って
ました」。「だからサメが原因だったかどうかははっきりしてなくて」。

 ボク 「サメの種類は、ホウジロザメは見たことないの」
 漁師 「ホウジロはないんですよ。ただハンマー(ヘッドシャーク)
はしょっちゅう見ますよ。あいつ、凶暴なんですよ」。

 漁師 「兄弟子がね、なんとかって島(離島)で漁をやってたん
ですよ。漁に夢中になってて。すると左に陰があるんで(おい、
おまえはそっちから行け)(漁)と指示して振り返ったらハンマー
だったそうですよ。襲われることはなかったそうですけど」。

2009年10月 2日

日常

 それを日常の光景としているかそうではないかは、ボクたちに
全く違う景色を見せるものだと、感じた。
 ゆうべ漁師さんの話を聞いた。潜り専門だ。

 あなたは潜りの漁師と聞いてどんなことを想像されるだろうか。
 共通の知人がいて、その酒席に漁師さんが遊びに来ておられた。
 もう一年くらい前のことになるのかな。

 軽い気持ちで「漁師さんですか、今度、また楽しい話でも聞かせて
ください」とお願いすると「わたしのような者の話で良かったら」、
そんな感触だった。

 それから一度は話を聞かせてもらったが、そのときは詰め切れない
というか、もっともっと質問していろいろと聞いてみたかった、
そんな思いが残っていた。そして、ゆうべだった。

 ご実家は車関係のお仕事をされていて、彼も同じ仕事をされていた。 
 ただ、9年くらい前から漁師の道を模索し始める。
 なのでそのころはご実家の仕事、漁師の仕事、掛け持ちだったそうだ。

 ボク 「だったらいつ潜るの」。
 漁師 「夜とか土日ですね」。
 ボク 「ええっ、夜、ウソやろ」

 あなたは夜の海に入ったことがあるだろうか。
 確かに幻想的な光景ではあるが、ボクは試したことはある。月明かり
に照らされた瀬戸内海だった。

 海岸に近寄り足を水に入れると、オイルのようにまとわりついてきた。
「うわっ」。なにか魔物が住んでいてこちらをたんたんと狙っているような、
そんな怖さを感じた。だから、ボクは夜の海に入ったことはない。

 ボク 「夜、ってライトかなにか持っていくの」
 漁師 「そりゃそうですよ。真っ暗じゃなにも見えないじゃない
ですか」。
 漁師 「それから潜りは冬が良いんですよ。値も上がりますしね」。